これまでも何度か取り上げてきましたが、今回は桃花台線(桃花台新交通)の廃線跡について取り上げます。
桃花台線は、1991年3月に開業した新交通システムで、小牧駅と小牧市にある桃花台ニュータウン内の桃花台東駅との間を結んでいましたが、2006年9月30日の運行を最後に廃止されました。2015年より廃線跡の撤去工事が進められています。
今回も以前レポートした時と同様に、小牧駅から順に下っていきながら、レポートしますが、今回は以前のように何ページかにわけてレポートするのではなく、1ページにまとめてレポートしました。読みにくくならないよう、ページ内リンクを設定いたしましたので、ご利用ください。
また、昨年12月のレポート(小牧駅周辺、小牧原駅周辺、東田中駅・上末駅周辺、桃花台センター駅・桃花台東駅周辺)をご覧になられてからお読みになることをお勧めいたします。
まずは、小牧駅周辺から。
昨年12月のレポートはこちら、昨年5月のレポートはこちらよりご確認ください。
小牧駅周辺は、撤去工事がかなり進んでいました。
桃花台線の高架を眺めるのには絶好だった小牧駅の脇を走る市道に架かる歩道橋から見てみます。
小牧駅は、もう跡形もなく、撤去されてしまいました。
折り返し用のループ線も撤去が進められていました。
歩道橋の下から。
桃花台線の高架橋がなくなり、すっきりした感じがします。
桃花台線の撤去工事を知らせる看板。
工事で撤去する箇所が写真付きで示されていました。
撤去工事中のループ線部分の高架橋。
この記事が公開される頃には、撤去工事が完了しているものと思われます。
撤去工事が進んでいるのは、折り返し用のループ線部分から小牧駅の部分のみ。
小牧駅の少し先(小牧原方)からは、桃花台東へ向けての高架橋が手付かずに近い状態で残っていました。
ここからは、小牧原駅周辺の様子をレポートいたします。
昨年12月のレポートはこちら、昨年5月のレポートはこちらよりご確認ください。名鉄小牧原駅に降り立ちます。
小牧原駅まで乗った列車は、少しレアな名古屋市交通局7000形でした。
毎度のことですが、まずは、名鉄小牧原駅のホームから桃花台線の高架橋の様子を見てみます。
昨年の12月から特段変化は見られません。
まぁ、この部分を撤去しようとすると、小牧線の運行や道路状況にかなりの配慮が必要なのは、容易に想像つきますからね・・・
名鉄小牧原駅の改札を出場します。桃花台線利用者のために設置された特徴的な形のトイレは、引き続き利用されています。
上末駅の駐輪場にあったトイレは、撤去されてしまったので、現在残っているのはここだけです。
自転車の奥が、桃花台線小牧原駅の駅舎でしたが、2022年までに解体されました。
解体されたあとは、特段の変化はみられません。
駐車場の脇の道(名鉄小牧線と桃花台線の高架橋の間の道)を進んでみましょう。
駅舎が無くなったので、地平からホームを見ることができます。
ホームもホームドアなどの設備は撤去されたようです。
小牧原駅から小牧寄りに進んでいきます。
高速道路(中央道)をくぐる部分の高架橋だけは、2021年までに撤去が完了していて、しばらく工事はされていませんでしたが、高架橋の撤去工事が再び始まっていました。
撤去工事を知らせる看板。
小牧駅周辺にもありましたが、このような写真付きの看板は、どこまで撤去されるのかわかりやすくていいですね。
桃花台線跡を眺める定番ポイント(?)の中央道沿いの歩道橋から見てみます。橋梁がなくなり、橋脚だけになっているところがあり、撤去工事が進んでいるのがわかります。
歩道橋を渡って、名鉄小牧線の山側から。
桃花台線の高架橋の撤去は、今後も進むと思われますが、撤去後跡地はどうなるのでしょうかね?
道路の拡幅にでも使われるのでしょうか・・・?
廃線跡の横を、名鉄300系が駆け抜けていきました。
今さら遅いですが、桃花台線の100形と名鉄300系の並びも撮影しておけばよかったなぁと後悔の念がよぎります。
小牧原駅前から桃花台線の代替交通であるピーチバスで桃花台西へと向かいます。
廃線跡の高架線沿いを進むので、車窓から廃線跡の様子を見ることができます。上末駅跡。
上末駅跡の様子は、昨年12月の記事で紹介した通り、高架橋の撤去工事が進んでいます。
なお、写真は撮り損ねましたが、現在、現役当時のままの東田中駅周辺でも、高架橋の撤去工事のための道路工事が行われており、東田中駅の姿も近々見納めとなりそうです。
小牧原から10分ほどで桃花台西に到着します。
桃花台西で降りるのは、2021年以来3年ぶりです(2021年の様子はこちらからどうぞ)。
現役当時のままの桃花台西駅と桃花台線の高架橋。
この辺りは高架橋の撤去工事はまったく行われておらず、電車が走っていた頃を懐かしむのには最適な場所なのではないでしょうか・・・?
桃花台西駅の駅舎とホーム。
駅舎入口の駅名看板こそ撤去されてしまっていますが、駅舎やホーム・ホームドアは現役時代のまま残っています。
別角度から。
駅前の広場は、2005年まで「エステ」というショッピングセンターが営業していた場所です。
現在は、更地のようになっている駅前の広場は、”古雅多目的広場”と呼ばれています。
桃花台西駅から高架沿いに桃花台東に向かって歩いていきます。こうやって見ると、桃花台線が現役の頃のようですね。
高架橋の山側(上り線側)の歩行者用の階段より。
中央の池は、桃花台西公園の池です。四ツ池という名前のようですが、昔は四つの池があったのでしょうか・・・?
もう少し桃花台東よりに進み、線路を見渡せる跨線橋から桃花台線の線路を見てみます。
現役当時、列車を見下ろして撮影できる場所として、有名だったところですね。 跨線橋から小牧方。
廃線から既に18年ほど経っていますが、軌道の中央にあったガイドレールが撤去されただけで、それ以外の設備はそのまま残っています。
跨線橋から桃花台東方。
ちょうど、横の県道を桃花台線代替のピーチバスが通過しました。
奥の地下になっている部分が桃花台センター駅です。
桃花台センター駅は、変わらず現役時代のまま残っていました。
ずっと使用されていないので、さすがに建物は劣化してきています。
さらに桃花台東に向かって歩いていきます(昨年12月のレポートはこちら、昨年5月のレポートはこちらよりご覧ください)。これまで幾度か紹介している壁画。
徐々に汚れてきていますが、そのまま残っています。
高架橋が撤去されている中央道と交差しているところを越えると、桃花台東駅なのですが・・・
桃花台東駅のシンボルだった折り返し用のループ線がついに撤去されていました。
近づいて見てみましょう。
高架橋の柱があった場所。
切り取るような感じで撤去されたようで、柱の根本はまだ残されていました。
桃花台東駅の駅舎があった部分に、輪切りにされた柱がおかれていました(通路の柵の上部より撮影)。
橋梁の撤去後、柱を輪切りにして撤去していったと思われます。
撤去工事を知らせる看板。
これからは、高架橋の柱の根本も撤去され、桃花台線が走っていたことを示すものはついに無くなってしまうのでしょうか・・・?
交差点に残る”桃花台東駅前”の名前に寂しさを感じます。
最後になりましたが、ついに桃花台線の廃線跡からシンボルだったループ線の部分がなくなってしまいました。今後は、東田中駅や現在まったく工事されていない桃花台西駅付近についても撤去工事が行われると思います。今後も定期的に訪問し、撤去工事の進捗具合をレポートしていきたいと思っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
おわり。