25周年を迎えた京阪9000系

今回は、久々に京阪の話題を。
今年で25周年を迎えた9000系について取り上げます。




9000系は1997年に登場。
ラッシュ時の特急運用から閑散時間帯の急行や普通等幅広く使用できる汎用型として、9001~9005Fの8連5編成が製造されました。車内は、現在京津線で使用されている800系の先頭車のような集団離反式の固定クロスシートで、塗装は緑2色に水色のラインが入っており、スタイリッシュな感じでした。他の8連車とは、運用が完全に区別され、主に特急や朝夕ラッシュ時のK特急で使用されていました。

2008年10月19日の中之島線開業及び3000系の運用開始後は、淀屋橋~枚方市間の特急や朝夕ラッシュ時の特急で使用されてきましたが、通勤用と兼用のクロスシート車という役目は3000系に譲ることになり、2008年から2010年にかけて新塗装への変更と併せオールロングシートに改造されました。運用も2009年9月のダイヤ変更以後は、他の8連車と共通運用になりました。

オールロングシートに改造後は、6000系や7200系の8連車と同じように、主に朝夕のラッシュ時を中心とした運用になりましたが、8連の運用の減少などにより、2015年から2017年にかけて9001~9004Fの4編成が、中間車捻出及び中間電動車のうち1両の電装解除が行われ、7連化されました。捻出された中間車は、同じく7連化された7200系の中間車と共に、10000系の10001Fと10002Fに組み込まれています。
7連化された編成は、他の7連車と共通運用が組まれ、8連時代には入れなかった京都方面への準急や普通にも使用されています。

ここからは写真をご覧ください。
まずは、旧塗装・セミクロスシートの時代から。K特急運用に入る旧塗装時代の9000系

K特急運用に入る旧塗装時代の9000系2枚とも2008年8月、大和田にて撮影。
もっと撮影していたような気がしていたのですが、この2枚しか写真が見当たらず。
水色のラインが特別感がありました。
”K特急”の種別も懐かしいですね。

続いて、新塗装化後の写真を。
他の8連車と共通運用になったのですが、それでも特急や急行などの優等種別で見かけることが多かった気がします。9000系で運用される特急 枚方市行き2011年5月のダイヤ改正まで走っていた淀屋橋発枚方市行きの特急運用に入る9001F(2010年10月、土居にて)。
枚方市で中之島発の出町柳行き快速急行に連絡していました。

臨時特急もみじエクスプレスの運用に入る9000系9003F臨時特急もみじエクスプレスで運行される9003F(2010年11月、土居にて)。
最近では、コロナの影響で乗客数が減少していることや、”快速特急洛楽”の運転で列車本数が確保されたことなどから
あまり見かけませんが、少し前までは春や秋の行楽期には、”さくらエクスプレス”や”もみじエクスプレス”という臨時特急が運転されていました。
臨時特急には、よく通勤用の車両も使用されていたのですが、共通運用のはずだったのに、9000系ばかり見かけた記憶があります。
単純に、性能が良い(6000系よりも格段に加速性能が良い)から抜擢されていた可能性もありますが、同性能の7200系はあまり見かけませんでした。

競馬での臨時列車に使用される9000系京都競馬での多客対応のための臨時急行で運行される9004F(2010年10月、西三荘にて)。
普段は見かけない中之島行きの急行と言うのが臨時列車らしいですね。

9000系の深夜急行深夜急行として発車を待つ9002F(2010年9月、淀屋橋にて)。
深夜急行は日本唯一の種別でしたが、昨年、残念ながら廃止されてしまいました。
快速急行よりも停車駅が少ないのに、種別灯は急行と同じ片側のみの点灯だったり、乗車位置は急行以下と同じだったりと興味深い点が多い列車でした。

急行運用に入る9000系急行運用に入る9004F(2014年4月、牧野~樟葉間にて)。
急な坂も高性能ぶりを活かし、ぐんぐん加速していきます。

”おりひめちゃん””ひこぼしくん”のヘッドマークを付けた10004Fと並ぶ9003Fの特急(2013年7月、枚方市にて)。
”おりひめちゃん”は交野市の、”ひこぼしくん”は枚方市のキャラクターですね。




ここからは、9001~9004Fが7連化された最近の姿を紹介します。出町柳行き準急の運用に入る9002F(2017年、土居にて)。

普通運用の9000系出町柳行き普通の運用に入る9003F(2018年、墨染~藤森にて)。
7連化に伴い、出町柳に普通や準急としても乗り入れるようになりました。

急行運用に入る9004F(2020年、西三荘にて)。
近年、7連車の優等運用が増加しているので、快速急行や急行でも引き続きよく見かけます。

普通運用に入る9000系現在、9000系唯一の8連車となった9005F(2021年、西三荘にて)。
朝・夕は特急や快速急行などで走りますが、昼間は普通運用でたまに見かける程度になってしまいました。
超高性能車なだけに非常に勿体なく思います。

内装も少しだけ紹介致します。
クロスシート時代の写真はないので、ロングシート化後の写真のみとなります。9000系内装(旧)ロングシート化したばかりの頃の内装(2010年9月撮影)。
ふかふかのバケットシートで座り心地は良好です。
色合いから、”いもむしシート”と言われていました。

9000系の内装(現在)現在の内装(2020年撮影)。
座席モケットがはりかえられ、いもむしシートではなくなりました。
座席の形状は変わっていないので、ふかふかで座り心地が良いのは変わりありません。

9000系案内表示客室内の案内表示(2020年撮影)。
扉の上には案内表示が設置されています。

9000系運転台運転台(2020年撮影)。
モニターがついており、扉の状況や乗車率、客室内の温度も表示できるスグレモノのようです。

最後になりましたが、一部編成の7連化を得て、活躍の場が広がった9000系、これからのますますの活躍を願ってやみません。

おわり。



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