285系 サンライズエクスプレス

今回は、少し趣向を変えて、285系サンライズエクスプレスについて取り上げます。




サンライズエクスプレスは、機関車けん引の客車列車として運転されていた寝台特急瀬戸号と寝台特急出雲号を置き換える形で、1998年7月10日にデビューしました。サンライズエクスプレスこと285系は、583系以来の寝台電車ということで、登場時は大いに注目を集めました。
客車時代は、瀬戸号と出雲号は別々の列車でしたが、サンライズになって、東京から岡山まで、高松行きのサンライズ瀬戸号と出雲市行きのサンライズ出雲号が併結して運転、岡山からわかれての運転となりました(上りは、岡山でサンライズ瀬戸号とサンライズ出雲号が併結)。この運転スタイルは登場時から現在まで変更はありません。
東京から岡山までの途中の停車駅は、下り列車が横浜・熱海・沼津・富士・静岡・浜松・姫路、上り列車が姫路・三ノ宮・大阪・静岡・富士・沼津・熱海・横浜で、名古屋地区は深夜に通過するので、名古屋地区の方には利用し辛く、あまり馴染みがない列車かもしれません。
サンライズエクスプレスが登場した頃、東京~下関間で運転されていた寝台特急あさかぜ号や、東京~大阪間で運転されていた寝台急行銀河号もサンライズになるという噂があり、名古屋地区でも大いに期待されていましたが、残念ながらサンライズ化されずに廃止されてしまっています。
登場時から、東京~高松・出雲市間の1往復の運転となっています。サンライズ瀬戸号は、東京発が金曜・土曜や大型連休中に下りのみ高松から延長運転が行われ、琴平まで運転されています。また、
多客期には、予備編成を活用して、臨時のサンライズ出雲号が運転されています。定期列車は、大阪や三ノ宮には上り列車しか停車しませんが、臨時のサンライズ出雲号は上下とも大阪と三ノ宮に停車するので、運転日と予定を合わせれば、関西地区在住の方の関東旅行や、関東在住の方の関西旅行等にも使いやすいかもしれません。

ここからは、写真で紹介していきます。285系サンライズエクスプレス東京駅で発車を待つ285系サンライズエクスプレス。
285系は、JR西日本とJR東海の共同で開発され、JR西日本所属の0番台が3編成(I1~I3編成)、JR東海所属の3000番台が2編成(I4・I5編成)在籍しています。0番台と3000番台の違いはほとんどなく、違いは、車体に書かれている車番の字体が異なるのみとなっています。また、3000番台は、大垣車両区所属となっていますが、検査などはJR西日本に委託されているため、大垣区に入ることはほとんどありません。

285系台車

285系台車285系台車。
上の写真が動力台車、下の写真が付随台車です。

285系連結面サンライズ瀬戸号とサンライズ出雲号の連結面。




車内も見ていきましょう。サンライズ車内サンライズは個室中心なので、普通に車内を撮ると通路しか写りません(笑)。
こちらは主にシングル個室が並ぶ車両の通路で、ダブルデッカー仕様となっており、階段で階下と階上がわかれています。

サンライズエクスプレスシングル個室サンライズ標準のB個室シングル。

続いてソロ個室が並ぶ車両(サンライズ瀬戸の3号車、サンライズ出雲の10号車)の通路をご覧ください。サンライズ車内(ソロ)上のシングル個室の通路との違いが判るかと思いますが、シングル個室の通路がダブルデッカー仕様で、階段で階下と階上がわかれてるのに対し、こちらは平屋仕様で、上段は個室内に階段があります。
電車であるうえ、電動車を必ず設けなければなりませんが、ダブルデッカー車を電動車にするのは難しく、3号車(サンライズ瀬戸、サンライズ出雲は10号車)は平屋構造にして、電動車となりました。
285系は、7両中2両が電動車となっていますが、3号車(サンライズ瀬戸、サンライズ出雲は10号車)ともう一両5号車(サンライズ瀬戸、サンライズ出雲は12号車)が電動車となっており、5号車(サンライズ瀬戸、サンライズ出雲は12号車)はノビノビ座席(カーペット式の指定席車両)が主な設備となっています。

サンライズエクスプレスソロ個室ソロ個室車内(上段)。
客室内に階段があり、上で
上げたシングルよりもコンパクトな造りとなっています。
こちらは、シングルよりも寝台料金が安価で、リーズナブルに寝台でくつろぐことができます。また、ソロ個室は電動車に設けられているので、モーター音やVVVF音を子守歌代わりにされたい方にもお勧めです。

個室内の操作パネル。
現在、ラジオサービスは終了してしまいましたが、ビジネスホテルのように、照明を消したり、アラームを設定したりすることができます。

3号車(サンライズ瀬戸、サンライズ出雲は10号車)には、ミニサロンが設置されています。サンライズエクスプレスミニサロン仲間との談笑にと言いたいところですが、大きな声で会話すると、寝台まで響くので、注意が必要です。

3号車(サンライズ瀬戸、サンライズ出雲は10号車)には、シャワー室や自動販売機も設置されています。サンライズエクスプレスシャワーカード販売機シャワー室を利用するには、シャワーカードが必要。
ミニサロン脇の販売機で発売していますが、すぐに売り切れてしまうので、注意が必要です。
また、タオル等は自分で持参しないといけないので、こちらもご注意ください。以前は、車掌がタオルセットを発売していたそうなのですが、現在では発売は行われておりません。

サンライズエクスプレス自販機3号車(サンライズ瀬戸、サンライズ出雲は10号車)の自動販売機。5号車(サンライズ瀬戸、サンライズ出雲は12号車)にも小型の自販機が設置されています。清涼飲料水のみの発売となっています。
サンライズエクスプレスでは、深夜・早朝時間帯を走ることもあり、車内販売等はなく、停車駅でも停車時間が短く、途中での食料の入手は難しいので、注意が必要です(サンライズ出雲号だと、岡山駅で7分ほど停車時間あり)。食料やアルコール類は、乗車前に購入しておきましょう。

ここからは、最近乗車した際に見た光景をご覧ください。285系常磐線E231系デビュー20周年ヘッドマーク付きのE231系と並んだ285系。

サンライズエクスプレス 岡山での切り離し光景岡山での切り離し作業。
岡山での切り離し作業はいつも大人気で、多くのギャラリーに見守られています。

最後になりましたが、気軽に乗れる最後の寝台特急となった285系サンライズエクスプレス。これからも機会を見つけて、乗車を重ねていきたいと思います。まだソロとシングルしか乗車したことがないので、他の個室も体験してみたいと思っております。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

おわり。



投稿者 めいはん

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