今回は、岡山地区で活躍する213系0番台について取り上げます。




213系は、国鉄末期の1987年3月に登場。登場当初は宇野線の快速で使用され、1988年の瀬戸大橋線の開業後は、展望タイプのグリーン車を併結して、岡山~高松間を結ぶ快速「マリンライナー」で使用されました。2003年に「マリンライナー」が5000系や223系5000番台に置き換えられると、213系はグリーン車を廃し、岡山地区の普通列車で運用されるようになり、現在に至ります。2016年に1編成は観光用のLa Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボァ)に改造され、岡山を拠点に宇野・琴平・備中長船・三原方面への観光列車で使用されています。宇野駅で発車を待つ213系2連の普通列車(2021年10月撮影)。
岡山地区の213系は、2連7本(C-02・C-03、C-07~C-11)、3連×4本(C-01・C-05・C-06・C-12)、上述のLa Malle de Bois(LA1)2連1本の計28両が在籍しています。2連の車両は、La Malle de Boisを含め、単独走行時はワンマン運転が行われています。

赤穂線の普通列車で活躍する213系3連(2025年7月、大多羅~東岡山にて撮影)。
こうやって見ると、211系の3連とよく似ていますが、3連の場合、211系が中間車が電動車なのに対し、213系は付随車となっており、中間車の足回りがすっきりしているのが特徴です。

新見で発車を待つ213系2連(2025年7月撮影)。
マリンライナー時代、下関(高松)方の先頭車がグリーン車だった編成(C-07~C-11編成)は、中間の付随車に先頭車化改造を行い、2連となっています。先頭車化改造された車両は、白い顔と、車端部ではなく、車両中ほどにトイレがあるのが特徴です。

車内も見てみましょう。車内は快適な転換クロスシートが並んでいます。
更新工事が行われ、つり革はオレンジ色のタイプに、貫通扉はステンレスむき出しになっています。

座席のモケットは223系や225系などと同じものになっていますが、座席そのものは異なっています。
枕の部分が個別になっていたり、窓側にも肘掛けがあったりと223系や225系よりも上質な感じです。

ワンマン対応車(LA1編成を除く2連車とC-01編成・C-12編成)の運転台後部は、もともと座席があった場所に運賃箱が設置されています。

ワンマン対応ではない2編成(C-05編成とC-06編成)の運転台後部は、座席が残されています。
213系は元々、前面展望が良い車両として名高く、素晴らしい前面展望を期待したいところですが・・・

残念ながら運転台真後ろの座席は、逆向きに固定されていて、前面展望を楽しむのには難があります(下関方と東京方どちらも構造は同じ、ただし、東京方は優先座席)
仕切りの窓も、元々は211系5000番台や311系のように前面展望に優れた大きな窓だったのが、他の車両で見られるような大きさの窓に交換されています。

なぜこうなってしまったのかというと・・・運転台の後部の足元に機器類が設置されてしまったからのようです。写真は運転士側ですが、助士席側も機器が置かれていて、運転台のほうを向いて座るのは難しそうです。

前に人がこなければ、2列目の座席から前を見ることはできます。
あくまで前に人が来なければですが・・・





ここからは、213系の様々な光景を紹介します。C-05編成には現在、大阪・関西万博ラッピングが施されています(2025年7月、新見にて撮影)。
大阪・関西万博が2025年10月13日までなので、ラッピングもそれまででしょうかね。

2連の編成には重連や3重連での運用があります。213系2連の重連運用(2021年10月、妹尾~備中箕島間にて撮影)。

213系2連の3重連運用(2024年11月、庭瀬~中庄間にて撮影)。
山陽本線での3重連運用は、元々117系の重連でしたが、2023年7月の117系の引退に伴い、213系の3重連に変更になりました。車両や編成両数は変わってしまいましたが、注目を集める列車であることは変わりありません。

なお、3連の編成も重連の運用があるのですが、良い写真がないため、今後撮影できましたら紹介できればと思っております。

最後になりましたが、213系もすでに登場から35年以上が経っています。現在、227系500番台「Urara」の増備が進められており、113系や115系の置換え後は213系の置換えとなることが予想されます。今から記録を進められることをお勧めします。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

おわり。


投稿者 めいはん

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA