今回は、熊本県の南阿蘇鉄道について取り上げます。
7月に乗車・撮影に訪れて以来、なかなか記事にできませんでしたが、ようやく記事にすることができます。
ということで、今回ご紹介する写真は、7月に撮影したものですので、ご了承の上、ご覧頂ければと思います。
なお、記事作成に伴い、南阿蘇鉄道のHPとWikipediaを参考にさせて頂きました。





南阿蘇鉄道の鉄道路線は、旧国鉄高森線を引き継いだ高森線一路線のみ。
旧国鉄高森線は、元々は立野駅と延岡駅を結ぶ路線として計画され、立野~高森間は高森線、延岡~高千穂間は高千穂線として、それぞれ開業しました。高森線・高千穂線の開業後、高森~高千穂間を結ぶべく工事が進められましたが、高森トンネルの度重なる出水事故により工事は中止となり、再開されることはありませんでした。
現在、高森・高千穂を経由して熊本~延岡間を結ぶ高速バスが運行されているのは、立野~延岡間を結ぶ鉄道計画の名残と言えると思います。
1986年には高森線が南阿蘇鉄道に、1988年に高千穂線が高千穂鉄道に運営が移管されました。どちらも地方自治体などが出資する第三セクター方式の会社です。
高千穂鉄道(高千穂線)は2005年の台風で被災し、そのまま廃線になってしまい、高千穂鉄道の会社自体も解散となっています。
南阿蘇鉄道高森線は、2016年4月16日未明に発生した熊本地震で甚大な被害を受け、特に立野~中松間は、7年間に渡り運休となっていましたが、復旧工事が行われ、2023年7月15日に全線で運転再開となりました。

まずは、立野駅近くの立野ダム展望所より撮影しました。工事中の立野ダムと高森線の橋梁(立野橋梁)を眺めることができます。
立野橋梁は、1924年に建設され、骨組み構造が高い珍しい構造ということで、2015年に選奨土木遺産に指定されています。

南阿蘇鉄道「ゆうすげ」号立野橋梁を渡るトロッコ列車「ゆうすげ」号。
車両が小さいので、まるで模型のようですね。

南阿蘇鉄道MT‐3001号立野橋梁を渡る普通列車MT3000形MT‐3001号。
ダムの後ろの林は、人の手が入っていない貴重な林ということで、「阿蘇北向谷原始林」として、国の天然記念物に指定されています。





立野駅から高森行きの列車で高森駅へ向かいます。立野駅立野駅の駅舎は、綺麗にリニューアルされていました。
JRと南阿蘇鉄道の駅舎が一体になっています。

南阿蘇鉄道MT-3000形MT-3001高森行きの列車は、MT-3000形MT-3001号。
前面非貫通型で、客室からの眺めに配慮した造りになっています。

いわゆる”DJ運転士”が乗務しており、運転士による車窓案内・見所となるところでの徐行運転が行われました。

非常に混雑していて、着席することすらできなかったので、車窓は十分に見られませんでした。

高森駅で降車時にMT-3001号の車内を少しだけ撮影したので、紹介いたします。車番のプレートと製造銘板。

車内はオールロングシート。
着席しても車窓を眺めるのは、少し難しいかもしれません。
一番いいのは、錦川鉄道のNT3000形のような転換クロスシートなのでしょうが、その分保守管理が大変だと思うので、なかなか難しいですね。

高森駅で列車を降りると、最新のMT-4000形の姿がありました。

MT-4000形は、昨年(2022年)導入されましたが、製造されてから、輸送される風景が一切目撃されなかったことで話題になりましたね。
7月の全線復旧にあわせて始まったJRへの乗り入れ運用にも入り、豊肥本線の肥後大津駅まで乗り入れています。

南阿蘇鉄道は、漫画「ONE PIECE」とコラボしており、「ONE PIECE」にまつわるものが置かれていました。

MT-3000形MT-3010号の顔出しパネル。
今回、見ることすらできませんでしたが、MT-3000形MT-3010号は「サニー号トレイン」としてラッピングなされています。
MT-3010号は、MT-3001号と同じMT3000形なのですが、えらく見た目が違いますね。

高森駅はリニューアルされたばかりのようでした。高森駅の新駅舎。
中には、売店やギャラリーも設けられています。

一方で、旧駅舎も健在でした。ひょっとして、事務所か何かとしてまだ使われているのかもしれません。
外観は、特徴的な駅舎です。




高森駅からは、立野行きの列車に乗り、折り返す・・・というわけですが、単純に折り返すだけではつまらないので、途中の中松駅で下車してみました。部分運休をしていた長期間の間、折り返し駅の重責を担っていた中松駅。
ホームには、「おかえり南阿蘇鉄道!」の横断幕が掲げられていました。

駅舎内には、多数のフィギュアが飾られていました。
飲食店が入っており、管理者のコレクションなのでしょう。

中松駅の駅舎(外観)。
趣がある駅舎です。

次の立野行きの列車まで、1時間ほど時間があるので、駅近くの水源地に行ってみることにしました。
南阿蘇鉄道高森線沿線には、数多くの水源がありますが、そのうちの一つ「池の川水源」が、中松駅から徒歩で数分のところにあります。池の川水源。
なんだか寺社のようで、水源のようには見えません。

水源であることを示す案内板。
洗い物をしていた人がいましたが、いいのでしょうかね・・・?




中松駅から再び列車に乗って立野に向かいます。南阿蘇鉄道MT‐2000A形MT‐2003号やってきた車両は、MT‐2000A形MT‐2003A号。
南阿蘇鉄道開業時から在籍する車両で、もともとは3両いましたが、MT‐4000形の登場で2両は廃車になってしまい、現在はMT‐2003A号のみ在籍しています。
塗装変更の際に、京急(京浜急行)の車両を意識したそうで、前面は京急の電車みたいな塗り分けです。

反対列車(高森行き)にMT‐3001号がやってきたので、交換風景が見られました。

MT‐2003A号車内MT‐2003A号の車内は、クロスシートになっています。

景色を眺めるのであれば、クロスシートのほうがいいですね。

先ほどまでの列車よりもはるかに空いていたこともあり、阿蘇の雄大な景色が楽しめました。

阿蘇の山々。

橋梁上より。

立野橋梁付近より。

立野駅でMT‐2003A号を。
最後になりましたが、今回は乗車や撮影がメインになりましたが、次回訪れた際は、もう少し観光要素も入れてみたいと思っております。高森からバスで高千穂へ抜けてみてもいいかもしれませんね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

おわり。

投稿者 めいはん

関連投稿

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA