先回、東山動植物園(名古屋市)の園内に保存されている懸垂式モノレールについて紹介しましたが、今回は現在活躍しているモノレール、スカイビュートレインについて紹介します。
スカイビュートレインは、正式な鉄道ではなく、遊園地の遊具扱いの跨座式モノレールで、名古屋市の外郭団体である東山公園協会により運行されています。
運行開始は1987年3月で、運行開始から34年が経過し、やや痛みも見受けられます。東山動植物園の遊園地にはもっと古い遊具があるので、あんまり目立たないですがね(笑)。
正門付近の正門駅と植物園門付近の植物園駅があり、折り返し運転ではなく、適切な表現かどうかわかりませんが、動物園内を一回りするように運行されています。
以前は、常に2編成で運転されていた記憶があるのですが、訪れた時は1編成約20分毎の運転でした。もっとも、時刻表はなく、乗客が来た際に都度動くというような感じなので、乗客が誰も来なければ運転されないかと思います。
利用料金は、中学生以上の大人が片道(正門駅~植物園駅)360円、一周(正門駅~植物園駅~正門駅)600円となっています。もちろん(?)、一周券で植物園駅で途中下車することも可能です。小児は片道120円、一周240円と半額よりも安価になっていますが、通常の鉄道とは異なり、3歳から料金が必要なので、注意が必要です。正門駅付近のきっぷうりば。
以前は、スカイビュートレインのきっぷは遊園地と共通ではなかったのですが、いつの間にか共通化されたようです。
今回、他にも見たいものが色々とあり、乗車はしなかったので、園内で撮影した走行写真を中心に紹介します。
東山の園内で撮り鉄する人って、あまりいないでしょうね(笑)。先日紹介した保存車両付近を走行するスカイビュートレイン。
”ヒュ~・ヒュー~”と甲高い独特なモーター音を唸らせてやってきます。
軌道は細く、車両は大人が立ち上がれないほどの小さな車体で、正式な鉄道として運行されているモノレールと比べるとかなり貧弱に見えます。
軌道の下に黒い網が張り巡らされていますが、2008年に車輪が落下する事故があり、その対策の為だそうです。
車両の窓は全開。コロナ対策ではなく、元々非冷房なので、暑い時期は窓全開で運行されています。
以前乗車した際、夏場は客室にうちわが置かれていた記憶がありますが、現在も置かれているのでしょうかね?
無理やり保存車両と並べてみました(後追い)。
保存車両については、先回の記事で詳しく紹介しているのでご覧ください。
現在のスカイビュートレインの路盤は、保存されている東山公園モノレールの路盤を流用して建設されたそうですが、おそらくこの辺りからしばらくが流用された場所だと思われます。
本園から北園への通路付近にて。
ちょうど飛行機も飛んでいました(写真の右側)。
”1”と書いてあり、この編成は第一編成なようです。
他にも2編成あり、ゴールデンウィークなどの繁忙期は最大3編成で運行されるそうです。
東山スカイタワーとスカイビュートレイン、左側には上池のボート。
個人的には、最も東山らしい光景だと思います。
最後になりましたが、正式な鉄道ではない長大なモノレールが走るのは、おそらく東山が唯一だと思います。
登場から間もなく35周年を迎えることになりますが、末永く活躍することを願ってやみません。
おわり。