デキ500形501号(岳南鉄道ED50形ED501)

貴重な車両が多かった名鉄の電気機関車ですが、EL120形の登場後、ほとんどが廃車解体されてしまいました。残るのは、舞木検査場で入換用に残るデキ300形303号、近々解体される旨アナウンスされている瀬戸市民公園のデキ200形202号と、もう1両、岳南鉄道に譲渡されたデキ500形501号があります。今回は、岳南鉄道に譲渡後、岳南鉄道の貨物輸送終了の2012年まで活躍し、現在は岳南富士岡駅構内の”がくてつ機関車ひろば”で保存されているデキ500形501号を見学してきたので、紹介します。




デキ500形は、1928年に上田電鉄(長野県)にてデロ300形として1両が製造されました。小田急への貸し出しを経て、1940年に名鉄に譲渡され、デキ500形となりました。最強の牽引力を持つ機関車として、貨物列車の牽引輸送で活躍しましたが、操作性が他の機関車と違い、乗務員から不評であった等から岳南鉄道に譲渡されることになり、1969年に貸し出し、1970年に正式に譲渡されました。
岳南鉄道ではED50形ED501となり、強力な牽引力を活かして、比奈駅構内での貨物列車の入換作業や比奈~岳南原田間の区間貨物列車牽引などで貨物営業終了の2012年まで活躍し、2015年に廃車、2021年の8月より、岳南富士岡駅構内の”がくてつ機関車ひろば”で保存・展示されています。





ここからは写真をご覧ください。デキ500形501号(岳南鉄道ED501形)非常に美しい状態で保存されていました。
岳南鉄道に譲渡後、型式がデキ500形からED50形に変更されていますが、車体表記は変わらず、名鉄車の特徴である名鉄ローマン体の車番がそのまま残されています。
名鉄時代は、パンタグラフは1機でしたが、岳南鉄道に移籍後、増設され、2機となりました。
パンタグラフが上がっており、通電しているように見えますが、パンタを上げて展示できるようダミーの架線が引かれているとのことで、通電しているわけではありません。
周囲の竹細工(?)のようなものは、夜間のライトアップ用の照明です。

ED501(デキ501)台車台車。
いかにもハイパワーそうな台車ですね。

ED501(デキ501)製造銘板製造銘板。

ED501(デキ501)前面前面。
武骨で力強さが伝わってきます。

ED501(デキ501)とED291の並びED291との並び。
ED291は、豊川鉄道(現在のJR飯田線)により製造された機関車だそうです。

ED501(デキ501)と岳南電車7000系の並び営業列車(岳南江尾行き、7000形)との並び。
7000形は元京王3000系ですね。

最後にホーム側から撮影した写真をご覧ください。デキ500形501号(岳南鉄道ED50形ED501)天気が良いときは、富士山と一緒に撮影することもできるそうです。
私が訪れた時は、残念ながら雲に隠れていたので、車両だけ撮影しました。

ホーム側からだと、真横から眺めることもできます。ED501(デキ501)横から見ると、”凸”の形をしています。
製造当時、デキ600形等いわゆる凸型機関車が様々な会社で製造されていたそうなのですが、デキ500形(ED50形)もその仲間だということがよくわかります。

最後まで読んで頂きありがとうございました。
おわり。



投稿者 めいはん

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