羽島市の就労支援事業所、かみなり村にて元紀州鉄道の気動車キハ605が保存されています。
先日、様子を伺ってきたので、レポートします。
紀州鉄道キハ605は、かつて常磐線内郷駅(福島県)より分岐していた常磐炭鉱専用鉄道高倉線の鉱員輸送用気動車のキハ21として1951年に製造され、1959年頃まで使用された後は、岡山臨海鉄道(宇野線大元より分岐)に譲渡されました。岡山臨海鉄道ではキハ1003となり、岡山臨海鉄道が廃止される1984年まで運行、その後は紀州鉄道に譲渡され、キハ605となりました。
紀州鉄道では、予備車的な扱いで一度も運行されることはなかったようで、2000年に廃車されたあとは、有田鉄道の金屋口駅に保存され、2002年の有田鉄道廃線後も引き続き、金屋口駅跡を整備した有田川鉄道公園にて保存されていましたが、2014年にジェイアール貨物・北陸ロジスティクスに譲渡され、2020年6月11日にかみなり村に移設されました。
ここからは写真を紹介致します。
独特な形状の乗降扉の窓、一灯しかない尾灯・・・
非常に貴重な気動車であることが伝わってきます。
台車。
今ではあまり見かけない構造でスポーク車輪、走行機器も貴重に思えます。
製造銘板。
製造年の1951(昭和26)年ではなく、昭和34(1959)年となっていました。
岡山臨海鉄道譲渡時に取り付けられたのでしょう。
構内には踏切や線路が設置されていました。かみなり村を運営している岐阜羽島ボランティア協会のHPによると、現在動態保存に向けての活動が行われているようです。
近い将来、この線路の上を走るキハ605の姿を見ることができるようになるかもしれません。
最後に、かみなり村へのアクセスを。
かみなり村の最寄り駅は、名鉄竹鼻線不破一色駅で徒歩15分ほどです。
詳しい場所は、岐阜羽島ボランティア協会のHPをご確認ください。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
おわり。