今回は、福井鉄道で活躍している・過去に活躍した名鉄車について取り上げます。
これまで何度か福井鉄道について取り上げましたが、元名鉄車について取り上げておらず、待ちかねておられた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
先日、名鉄から福井鉄道に譲渡され、2006年に廃車後は、北陸ロジスティックスに保管されていたモ560形562号が岐阜に里帰りするという大きなニュースも飛び込んできましたね。
まずは、現在、現役で活躍している770形・880形について。
岐阜の600V線区の廃止後、モ770形・モ880形とモ800形の802号・803号が、福井鉄道の770形、880形、800形として譲渡されました。
800形の2両は、2019年に豊橋鉄道に譲渡されています。
細かな車両の説明は省略しますが、名鉄時代、モ770形は揖斐線で、モ880形とモ800形は美濃町線で活躍していました。
福井鉄道入線に当たり、モ770形はパンタグラフの交換(シングルアーム式に)と一部撤去(1個/1両だったパンタグラフが1個/1編成に)など、モ880形は高速化及びパンタグラフの交換(シングルアーム式に)・複電圧機構の撤去など、モ800形は複電圧機構の撤去などが行われています。塗装は、福井をイメージした新しい塗装になりました。800形は2005年から、770形と880形は2006年から運行が開始されました。
770形は、2016年3月27日から始まったえちぜん鉄道との相互直通運用に一時期使用されましたが、F1000形の増備に伴い、2017年9月よりえちぜん鉄道への直通運用からは外れ、福井鉄道線内のみの運用となっています。
急行運用につく770形(2023年10月、三十八社~泰澄の里間にて撮影)。
たけふ新駅に停車する880形(2023年8月撮影)。
たけふ新駅で並んだ元名鉄車(2023年8月撮影)。
最近、超低床車の増備が進み、見られる機会は以前より減ってしまいましたが、たけふ新駅では、時折元名鉄車が集結する光景を見ることができます。
ラッピングが施されている車両も。住宅の(株)アーネストワンのラッピングが施されている772(772-773)編成(2023年8月、北府にて撮影)。
化粧品のアルソアのラッピングが施された886(886-887)編成(2023年8月、三十八社~泰澄の里間にて撮影)。
車内や運転台も見てみましょう。
770形の車内と運転台。
名鉄時代とほとんど変わってないように見えます。
880形の車内。
車内は名鉄時代とほとんど変わってないように思います。
880形の運転台。
880形は、2021年3月からVVVFインバータ制御化や回生ブレーキの設置、空調装置のリニューアルなどの更新工事が行われています。更新工事が行われた車両は、マスコンが変更されています。ブレーキハンドル変わってないのに、どうやって回生ブレーキを付けたんだとお思いの方もいらっしゃると思いますが、マスコンに回生ブレーキが取り付けられています。
更新工事は、882(882-883)編成、886(886-887)編成、888(888-889)編成の3編成に行われており、更新工事がなされてない880(880-881)編成は、運用から外れてしまいました。884(884-885)編成については、更新工事が行われておらず、公式からの発表はありませんが、F2000形の増備が進むと、どうなるか心配なところであります。
運用を外れた880編成は、北府駅の車両基地に留置されています。
ここからは、少し昔の写真を紹介いたします。2005年の国民文化祭期間中に、800形で運行された福井駅前~田原町間のシャトル列車(2005年10月28日、田原町にて)。
福井城址大名町のカーブを通る800形(2012年7月撮影)。
福井城址大名町駅で並ぶ800形と770形(2012年7月撮影)。
800形は上述の通り、2019年に豊橋鉄道に譲渡されました。
少し昔のラッピング車の写真もご覧ください。日刊県民福井のラッピングが施された884編成(2006年8月、福井駅前にて撮影)。
名鉄時代、モ770形に高橋尚子氏の顔が描かれたラッピング車が運行されていましたが、同じように高橋尚子氏が描かれていました。
コカ・コーラのラッピングが施された888編成(2012年7月、福井駅前にて撮影)。
名鉄時代を思い出させるような真っ赤なラッピングで注目を集めていました。
最後に、先日岐阜に里帰りを果たした560形562号の写真をご覧ください。武生新駅の側線に留置される562号(2005年10月28日撮影)。
現在、骨組みだけになってしまっているようですが、今後復元されるのが非常に楽しみです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
おわり。