今回は、先回までの九州の話題から少し離れて、福井鉄道の話題を。
福井鉄道の北府(きたご)駅は、北府駅鉄道ミュージアムとして整備されており、200形203編成が保存されています。
今回は、北府駅鉄道ミュージアムに保存されている203編成と北府駅鉄道ミュージアムについて紹介いたします。
なお、北府駅鉄道ミュージアム整備に至る経緯については、越前市のHPに詳しく書かれてかかれていますので、こちらよりご確認ください。また、この記事も、越前市のHPの記載を参考に執筆しています。
200形は、2両3編成が導入され、1960年に201・202編成が登場。北府駅鉄道ミュージアムに保存されている203編成は、1962年に登場しました。名鉄7000系パノラマカーと同世代の車両です。
福井鉄道初のカルダン駆動車で、2両3台車の連接構造になっているのが特徴です。
201・202編成は、2015年に引退し、その後解体。203編成は、2016年に運用終了し、北府駅構内に留置されていましたが、保存を求める声が多く、北府駅鉄道ミュージアム整備事業の一環として、越前市に譲渡される形で保存されることになりました。上屋付きの展示場が整備され、2023年3月19日より公開されています。
なお、203編成の補修費用は、クラウドファンディングで寄付を募っていましたが、目標額を大幅に上回る寄付が集まり、200形の人気の高さを伺い知ることができます。
ここからは、写真をご覧ください。たけふ新方より。
駐車場の脇が展示場になっています。
サイドから。
登場時の塗装に復元されています。
非常に美しく、車体が光るほどピカピカでした✨
前面の方向板も復元されています。
余談ですが、種別が”急行”になっていますが、普通運用の時はどうするのでしょうね?
名鉄7000系みたいなブック式ではないですし・・・
ひっくり返すか、取り外すのでしょうか?
特徴的な連接部。
編成単位で保存して頂けたので、200形の一番の特徴である連接部分を間近に観察することができます。
型式表記・検査表記と社紋。
製造銘板。
パノラマカーと同じ「日本車輌」製です。
特徴的なステップ。
鉄道線用の規格の車両ですが、路面区間も走行するため、路面区間用のステップが設けられています。
名鉄の旧600V線区から、モ770形・モ800形・モ880形が移籍してきた際に、鉄道線部分のホームも低床ホームになったので、後年は全駅でこのステップを使用していました。
福井(田原町)方先頭部の台車。
連接部との構造の違いが、素人目にもわかります。
福井(田原町)方より。
こちらは、方向幕が撤去されており、登場時の雰囲気により近づけられています。
ここからは、北府駅鉄道ミュージアムの200形以外の展示について紹介いたします。
北府駅鉄道ミュージアムは、越前市所有になっているものと、福井鉄道所有のものがあります。
先述の通り、203編成は、越前市の所有となっています。
北府駅駅舎。
こちらは、福井鉄道の所有となっており、駅舎内が博物館になっています。
駅舎自体も国の登録有形文化財に登録されています。
駅舎内の展示。
廃線になった南越線や鯖浦(せいほ)線、豊橋鉄道に移籍したモ800形についても触れられていました。
車両工場には、冬期の併用軌道区間での除雪に使用される電気機関車デキ10形11の姿が。
車両工場も国の登録有形文化財に登録されています。
車両工場も北府駅鉄道ミュージアムの施設の一部(福井鉄道所有)という位置づけですが、もちろん勝手に立ち入ってはいけません。
駅前は、鉄道の見える広場となっており(越前市所有)、200形をモデルにした遊具などが整備されています。
留置されていた車両もご覧ください。車両工場脇の留置線には、735形レトラムと廃車になってしまったモ880形880-881編成が留置されていました。
最後になりましたが、福井鉄道の保存車両は、203編成以外もあるそうです。
機会があれば、見学・紹介できればと思っております。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
おわり。