スーパーはくと ~最強のスーパー特急~ <中編>

スーパーはくと ~最強のスーパー特急~ <前編>のつづきです。




複々線区間は西明石までで、明石からは複線になります。
複線になったところで、ほんの少しだけ車内を探検した(といってもお手洗いにいっただけ)ので、少しだけ車内の様子を紹介しましょう。

まずは、乗車した車両(先頭車HOT7011号)の車内から。HOT7000系車内意外と乗客が多かったので、こんな構図で撮ってみました。

HOT7000系座席座席。
普通車でも背面テーブルに加え、ひじ掛けのテーブルやコンセント、足のせまである豪華仕様です。
座り心地は非常に良く、長時間の乗車でも疲れることはありません。

デッキとの仕切りの部分には、前面展望を写すモニターが設置されています。案内表示用のLCDで、案内表示の合間に前面展望を写す車両は、名鉄の2000系や近鉄のアーバンライナー等よく見かけますが、前面展望のみを写すモニターは珍しいように思えます。

デッキに出てみます。
デッキには、清涼飲料水の自動販売機・くずもの入れ・荷物置き場が設置されていました。

HOT7000系デッキ部の自動販売機デッキ部の清涼飲料水の自動販売機。
以前は、特急列車のデッキ部の自販機はよく見かけましたが、最近は撤去される車両もあり、見かける機会が減った気がします。

くずもの入れ。
スタイリッシュなスーパーはくとですが、デッキのくずもの入れは、国鉄時代を思わせるような古めかしい雰囲気です。

HOT7000系デッキ部の荷物置き場デッキ部の荷物置き場。

1号車のデッキ(HOT7011号)から2号車のほう(HOT7032号)を見てみます。1号車は最低限の改造しかされていないようでしたが、2号車は木目調に改装されていました。
トイレや洗面台は、2号車にあります。

HOT7000系洗面台洗面台(2号車のHOT7032号)。
陶器には因州焼き、照明のカバーは因州和紙が使われているそうで、豪華な雰囲気でした。

なお、写真はありませんが、トイレは、手洗い部は国鉄車っぽいのに、便器は最新のウォッシュレット付きという面白い仕様でした。
”スタイリッシュなのにどこか国鉄の雰囲気を感じる”スーパーはくとの魅力の一つなのかもしれません。




座席にもどって、再び前面展望を楽しむことにします。

姫路を出た頃から、風景から建物が減り、のどかな雰囲気に。そんな中、HOT7000系スーパーはくとは120km/hで駆け抜けていきます。

12時43分に上郡に到着。上郡からは、HOT7000系を所有している智頭急行線に入ります。
乗務員もJR西日本の乗務員から智頭急行の乗務員に交代となりました。

上郡で降車した乗客がかなりおり、驚きました。

上郡までの自由席特急料金が、京都からだと2200円、大阪からだと1860円と決して安くはないと思いますが、京都や大阪から上郡までの直通列車はほとんどないことと、姫路~岡山間は普通列車の運転本数が少ないこと(スーパーはくと5号の時間帯は1時間に1本)から、上郡までの利用者が多数いるのでしょう。

姫路発着になると、こうした隠れた(?)需要を消し去ってしまうことになると思いますが、大丈夫なのでしょうかね・・・?




智頭急行線は、関西地区や岡山地区と鳥取を結ぶバイパス的な高速鉄道として建設された鉄道で、踏切はほとんどなく、山間を高速で突き抜けていくような路線となっています。
カーブもやや多くなりますが、制御付き自然振子を駆使し、最高速度130km/hで軽快に走っていきます。

トンネルも多めです。

トンネルでは、キハ187系向けの95km/hの速度制限が設定されているところがありましたが、こちらはHOT7000系、関係なく駆け抜けていきます。

余談になりますが、途中、鳥とぶつかったので、右側に跡が残ってしまっています。
後ろから見ていて、運転士が意気消沈としていました(嫌に決まっていますね)。

智頭急行線内では、客室の案内表示にて沿線の見どころを紹介してくれるので、より楽しむことができます。恋山形駅。
智頭急行線では珍しく踏切があります。
恋愛の聖地のような駅で、駅舎全面がピンク色になっており、絵馬なども設置されているようです。
一度降りてみたい気もしますが、一人で行っては寂しくなるだけですかね?

智頭で京都行きのスーパーはくととすれ違いました。時刻から、倉吉12時19分発のスーパーはくと8号だと思われます。

スーパーはくと ~最強のスーパー特急~ <後編>へつづく。


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