今回は、富山地鉄の話題を。

富山地鉄は、行政から支援の支援内容に合意できなければ、本線の滑川~新魚津間および立山線の岩峅寺~立山間を2026年11月末で廃止とする方針を示しています。本線の新魚津~宇奈月温泉間も廃線が検討されているようです(詳しくはこちらをご覧ください)。

以前は、富山地鉄によく乗ったり撮影しにいったりしていましたが、コロナ禍以降すっかりご無沙汰になってしまい、私が最後に行ったのは2018年8月の10025編成のイベントの時でした。少し話が逸れるかもしれませんが、北陸新幹線ができて、富山に行きやすくなったかと思いきやそんなことはなく、東海道新幹線ユーザーとしては、「サンダーバード」や「しらさぎ」に乗っても必ず乗り換えが必要になり、心理的な距離は北陸新幹線開業前よりも遠くなってしまったような気がします。
話を富山地鉄に戻すと、最近は、元西武のニューレッドアローが入線したり、本線の特急「うなづき」の運行が取りやめになったりと、いろいろ変化が見られるようです。

今回は、以前撮影したものになりますが、富山地鉄(鉄道線)の写真を紹介し、魅力を少しでもお伝えできればと思います。




富山地鉄といえば、元西武や元東急の車両も走っていますが、主力は自社発注の14760形と元京阪3000系テレビカーの10030形ですね。
まずは14760形の写真からご覧ください。
1979年に登場した2扉転換クロスシートの車両で、2連×7編成と増結用のクハ1両が在籍しています。立山駅に入線する14760形のアルペン特急(2012年8月撮影)。
14760形は、2編成が「かぼちゃ色」と呼ばれる黄色と緑色の塗装で、他の編成が雷鳥色と呼ばれる白色の塗装となっています。

アルペン特急は、宇奈月温泉と立山を結ぶ特急で、現在は土休日の宇奈月温泉発立山行きのみ運行されています。
以前は、14760形のアルペン特急が見られましたが、今は、元西武の車両での運行なのでしょうかね・・・?

普通列車で走る14760形(2013年5月、西加積~西滑川間にて撮影)。
この辺りは、田園地帯を走り、5月ごろの水面反射がとても美しかった記憶があります。

現在は運行されていない特急「うなづき」で快走する14760形(2013年5月、西加積~西滑川間にて撮影)。
前面の看板がよく似合いますね。
富山地鉄の特急は、車両は普通列車と共通ですが、特急に乗車する場合は特急料金が必要で、電鉄富山~宇奈月温泉間だと400円(小児200円)の特急料金(自由席)がかかります。フリーきっぷ利用だと、フリーきっぷの値段に自由席特急料金が含まれており、長区間乗る場合は、フリーきっぷ利用が断然お得だと思います。

14760形の車内(2018年8月撮影)。
雰囲気や座席の形状が名鉄で走っていた5500系とよく似ています。
ちなみに、走行音は名鉄6000系によく似ていて、乗車すると、少し不思議な気分になります。

以前は、車端部に0系新幹線の廃車発生品の簡易リクライニングシートを装備した編成もありました。車端部がリクライニングシートだった14767編成の車端部(2012年8月撮影)。
現在は、転換クロスシートに交換されています。




つづいて、元京阪3000系の10030形について写真をご覧ください。
先頭車の2連×8編成と2013年に譲渡されたダブルデッカーの31号の計17両が譲渡されました。2021年に1編成(10037編成)が機器不良などの影響もあり、廃車されてしまいましたが、それ以外の編成は元気に活躍中です。
京阪と軌間が異なり、入線するにあたって、営団地下鉄(当時)の廃車発生品の台車に履き替えが行われました。現在は、JR廃車発生品の台車に再度履き替えられおり、乗り心地の向上が図られています。電鉄富山駅での10030形同士の並び(2018年8月撮影)。
以前は、10033編成のダブルデッカーエキスプレスを除いて、特急運用には入っていませんでしたが、現在は特急運用も見られます。
写真の10037編成(左側)は、機器故障の影響などにより、2021年に廃車となってしまいました。

宇奈月温泉で発車を待つエリア特急「くろべ」(2018年8月撮影)。
エリア特急「くろべ」は、電鉄黒部~宇奈月温泉間で運行される列車で、途中の停車駅は北陸新幹線の黒部宇奈月温泉駅最寄りの新黒部のみ。新幹線利用者をターゲットにした列車です。

10030形車内(2012年8月撮影)。
補助椅子は使えなくなり、座席のモケットは変わってしまっていますが、フリーストップカーテンや座席横のオレンジ色の部分など京阪らしさが残されています。

 

10033編成は、ダブルデッカーエキスプレスとなり、ダブルデッカーを挟んだ3連で運行されています。コロナ禍でダブルデッカーを組成から外して、一度ダブルデッカーを挟んでの運用が復活したものの、再び外され、現在はダブルデッカーを挟んで3連での運用が再復活しているようです。急運用で快走する10033編成「ダブルデッカーエキスプレス」(2013年10月、西加積~西滑川間にて撮影)。
現在は特急運用はないそうで、平日朝の不二越・上滝線でのみ走行風景を見られるようです。

千垣~有峰口間の千垣橋梁を渡る10033編成(2015年5月撮影)。
この辺り、景観が非常に良くて、お勧めしたいのですが、最近、熊が出ることがあるらしく・・・ 訪れられる際は十分な注意が必要です。

10033編成と14760形との並び(2015年5月、電鉄富山にて撮影)。
10033編成「ダブルデッカーエキスプレス」については、こちらで詳しく取り上げているので、ぜひご覧ください。




ここからは、元東急や西武の車両を紹介します。常願寺川を渡る元東急8590系の17480形(2014年9月、越中荏原~越中三郷間にて撮影)。
17480形は2連×4編成在籍しています。
基本的には特急運用は避けられているそうなのですが、それでもしばしば特急運用での目撃情報がX(旧Twitter)などで上げられています。
車内は東急時代から変わらないオールロングシートなので、特急や長距離乗る時はあまり当たりたくない車両です。

千垣橋梁を渡る16010形16013編成「アルプスエキスプレス」(2013年10月撮影)。
16010形は元西武5000系「レッドアロー」で、現在は2連×1編成と3連×1編成が在籍しています。

3連の16013編成は、「アルプスエキスプレス」という観光列車に改造され、長距離乗っても困らないよう、3号車にトイレが設置されています。
以前は平日は中間車を抜いた2連で普通などで運用されていましたが、今はどうなのでしょうかね・・

16010形16011編成と17480形17483編成の並び(2015年5月、電鉄富山にて撮影)。

元西武10000形ニューレッドアローの20020形「キャニオンエキスプレス」は、まだ見ることすらできていないので、次回訪れた際にぜひ乗ったり撮ったりしたいと思っています。

最後になりましたが、行政からの支援が合意となり、今後も立山や宇奈月温泉に地鉄電車で行けよう心から願っています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

おわり。


投稿者 めいはん

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