今回は、保存車両の話題を。
モンキーパークモノレール線で活躍していたMRM100形103号が、可児市内のスパリゾート湯の華アイランドにて保存されているので、紹介致します。
本題の前に、モンキーパークモノレール線とMRM100形について簡単にまとめておきます。
モンキーパークモノレール線は、モンキーパークや成田山へのアクセス線として1962年に開業しました。犬山遊園駅~動物園駅間の営業キロは1.2km。日本初の跨座(こざ)式モノレールとして開業し、開業とともに登場したのがMRM100形で、3両2編成(←犬山遊園 101-201-102・103-202-104の2編成)が製造されました。当時の名鉄は、現在はJR東日本グループとなっている東京モノレールの経営に参画しており、モンキーパークモノレール線は東京モノレールの試験線のような位置づけともなり、運転士の教習もモンキーパークモノレール線で実施されたそうです。
開業以後、モンキーパークへのメインアクセスとして利用されてきましたが、利用者の減少及び車両・施設の老朽化に伴い(名鉄他路線の冷房化率100%達成後も非冷房のままだった)、2008年12月27日の運行をもって営業を終了しました。
廃線当時、モノレールは均一運賃で、大人150円・小児80円と、モンキーパークのアトラクションの一部と考えると破格の値段であり、廃線の原因にもなったように思えます。
廃線後、MRM100形の101・201号が動物園駅跡(日本モンキーパーク内)で、102号が製造元の日立製作所(山口県下松市)にて、今回紹介する103号が湯の華アイランドにて保存されることになりました。線路跡は、動物園駅跡を除き、撤去されています。
ここからは湯の華アイランドに保存されているMRM100形103号の写真をご覧ください。塗装は変更されています。
車内にも観覧時間の間は入れるので、中も見てみましょう。車内は、座席に汚れ防止のカバーが掛かっていることと家庭用のクーラーが設置された以外変わっていません。
先頭部分。
なんとなく、パノラマカーに雰囲気が似ているように思えます。
運転台。
ブレーキハンドルこそありませんが、マスコンは動かすことができます。
103号は、木曽川を眺めるための展望台として設置されているので、車内から美しい木曽川を眺めることができます。
車外より木曽川と。少し、強引すぎますかね(笑)?
車輪なども見てみましょう。
モノレールの車輪やレールを間近に見られるところは、他にはないかと思います。前部の隙間より。
手前の金属の柱のようなものは、車両を固定するために設置されたものかと思います。
後部より。
1両だけの保存なので、車輪がむき出しになっています。
レールの上部と横のゴムタイヤ、他ではあまり見ることができないと思われます。
入浴していたら、日が暮れ、良い雰囲気にライトアップされていました。
少し幻想的な感じもしますね。
最後に、湯の華アイランドへのアクセス等をご案内します。
徒歩の場合は、可児川駅から20分ほどかかります。また、犬山駅・西可児駅・JR美濃太田駅から無料送迎バスが運行されています。送迎バスの運行時間や営業時間については、公式ホームページをご確認ください。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
おわり。