今回は、いつもとは趣向を変え、千葉県香取市にて保存されている旧国鉄(→鹿島臨海鉄道)のキハ10形について取り上げます。
キハ10保存会により千葉県香取市で保存されているキハ10 11が首都圏色に塗り替えられたことを記念し、”塗り替え記念! キハ10夜間撮影会”が実施されました。
まずは、キハ10について簡単にまとめます。
キハ10系は、キハ10形やキハ17形など1953年から1957年まで製造された国産の一般形気動車を総称していい、1957年の称号改正前はキハ48100形やキハ45100形などと呼ばれていました。国鉄の量産型気動車では、初めて液体式変速機を採用し、複数の車両の総括制御を可能にした車両であり、合計で728両が製造されました。
キハ10形は、キハ10系のうち両運転台で便所なしの車両のことをいいます。
香取市で保存されているキハ10 11は、1955年製造。新潟地区や千葉地区で運用され、1978年に鹿島臨海鉄道に譲渡されました。鹿島臨海鉄道譲渡後は、成田空港への燃料輸送の見返りとして1978年から1983年までの5年間旅客営業が行われた鹿島臨港線の鹿島神宮~北鹿島(現在の鹿島サッカースタジアム)~鹿島港南間で運行され、鹿島臨港線の旅客営業終了後の1984年に廃車となりました。廃車後は、つり堀センターに譲渡され、休憩施設として活用されてきました。
つり堀センターの閉店後、去就が注目されていたところ、キハ10保存会に譲渡され、保存が続けられることになりました。保存に至るまでの経緯については、こちらに詳しくまとめられていますので、ご参照ください。
ここからは写真をご覧ください。キハ10 11が保存されている場所は私有地であり、公開日以外の立入り・撮影はできません。公開日以外に敷地内に立ち入ることは絶対になさらないようお願いいたします。美しい首都圏色になったキハ10 11。
夕日をあびて、輝いていました。
他の参加者の方が持ち込んだサボを用いて撮影。
いい雰囲気です。
ここからは日没後、メインの夜間での撮影になります。どこからかエンジンのアイドリング音が聞こえて、現役さながらです。
他の参加者の方のヘッドマークを装着したところ。
正面から。
釣り堀の水面に反射するキハ10 11。
元々釣り堀だったところで保存されているので、水面反射も見ることができます。
美しい首都圏色がきれいに水面に写っていました。
次回の撮影会も楽しみです。
おわり。