キハ185系

今回は、四国の話題を。

2025年3月15日のダイヤ改正で、キハ185系が使用されている特急「剣山」の本数削減、特急「むろと」の廃止、特急「うずしお」からのキハ185系の撤退と、キハ185系の運用が縮小されることが発表されました。余剰となる車両の去就が注目されています。





キハ185系は、国鉄末期の1986年に登場した車両で、ステンレス車体、グリーン車があるキロハ186形以外は先頭車となるなど、特急型車両としてはやや簡素な造りとなっています。
JR化後も四国全域で活躍してきましたが、振子式の2000系気動車などの登場に伴い、一部の車両がJR九州に譲渡されたり、また一部の車両は、普通列車用の3000番台・3100番台やイベント用の車両に改造されたりし、現在、四国で特急として活躍する姿(イベント用のものがたり列車を除く)を見られるのは、特急「剣山」と特急「むろと」及び一往復の特急「うずしお」と主に徳島地区を走る列車に限定されます。中間のキロハ186形は、九州に譲渡された車両以外は、1両が廃車となったほかは、土休日を中心に「剣山」に組み込まれる「ゆうゆうアンパンマンカー」やイベント用のものがたり列車に改造されました。
なお、少し前までは、旧国鉄車の定期特急は他の地域にもみられましたが、近年置換えが進み、今や旧国鉄車のうち定期の特急で活躍するのは、キハ185系だけとなってしまいました。ダイヤ改正後も本数は減るものの「剣山」は残るので、引き続き国鉄時代から受け継がれてきた雰囲気を楽しむことができます。

ここからは、写真をご覧ください。阿波池田駅で発車を待つキハ185系の特急「剣山」(2025年2月撮影)。
登場時は、緑色の塗装でしたが、JR化後すぐに水色のJR四国色に塗り替えられました。現在は、剣山色と言われる濃い青色になった車両や国鉄色に復刻された車両もあり、現在、JR四国色の車両は4両のみとなっています。

車内の様子をご覧ください(すべて2025年2月撮影)。

最近登場した車両と比べると、ややレトロな雰囲気で、古風なリクライニングシートが並んでいます。
キハ185系が使用される特急は、自由席が主体ですが、1号車(「剣山」だと徳島方の先頭車)の一部は、指定席になっており、座席のカバーの色を変えることで識別されています。

座席。
古風なリクライニングシートですが、座り心地が悪いなんてことはなく、快適に利用できます。
座席の間隔はあまり広くないので、周囲の乗客とのトラブル防止の観点からも、深くリクライニングするのは控えたほうが良さそうです(ノンリクライニングでも快適です)。
今回、写真はありませんが、一般車化改造を得て、再度特急車となった車両の座席は、8000系からの流用となっており、フットレストやセンターアームレストがあることから容易に見分けることができます。

 

運転台付近。助士席側は、窓ガラスがありません。

運転台後部、助士席側の座席からは、デッキ越しにはなりますが、前面展望が良好です。
この席、かなり人気みたいで、私が見たキハ185系の列車(「剣山」・「うずしお」)では、始発駅で扉が開いたらここを目指して座る方がいました。

車内の細かい部分に注目して見てみましょう。
車内の案内板。
LEDではなく、看板での表示で懐かしさを感じる雰囲気です。

製造銘板。
キハ185系は3社で製造されていますが、現在、四国で特急仕様で活躍している車両は、新潟鉄工もしくは富士重工業で製造された車両のみとなっています。

デッキ部分も見てみましょう。

デッキの案内表示も板を差し込む方式で、レトロな雰囲気です。

デッキのくずもの入れ。
「くずもの入れ」の文字がレトロですね。

洗面台。
レトロな雰囲気ですね。
なお、写真はありませんが、トイレは新しい洋式トイレに改装されていました。

デッキ部分は、”レトロ”以外の感想が出ていないですね(笑)。




ここからは、様々な塗装のキハ185系をご覧ください(すべて2025年2月、徳島にて撮影)
すべて共通運用なようで、どの塗装の車両が来るかは運次第なようです。キハ185系JR四国色のキハ185系。
上述のとおり、JR四国色の車両は4両しかなく、少しレアに感じるかもしれません。

こちらは、アイランドエクスプレス色のキハ185系(キハ185-11)。
1999年登場の中間車キロハ186形を改造したアイランドエクスプレス四国2の先頭車として登場しましたが、中間車が「四国まんなか千年ものがたり」や「伊予灘ものがたり用」に改造され、アイランドエクスプレス四国2が消滅していまい、現在は、先頭車2両は他のキハ185系と共通に運用されています。

JR四国色のように見えますが、車体の後ろ側(妻面より)にラッピングが施されています。

剣山色のキハ185系「うずしお」。
上述の通り共通運用なので、剣山色だから「剣山」しか入らないなんてことはなく、「うずしお」や「むろと」にも入ります(「むろと」とキハ185系の「うずしお」運用は3月15日のダイヤ改正で廃止予定)。
「うずしお」の主力が2000系から2700系に変わった今も、キハ185系の「うずしお」運用が残っていることに疑問を感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、キハ185系は高松運転所の所属だそうで、検査の都合だそうですね。キハ185系の「うずしお」が無くなる3月15日以降はどうなるのでしょうか・・・?

旧国鉄色のキハ185系(キハ185-17)。
旧国鉄色は、一時は消滅していましたが、2017年の四国デスティネーションキャンペーンを機に2両が旧国鉄色に復元されています。

キハ185系は、塗装によって車両のイメージが変わって見えますね。
剣山色や旧国鉄色だと精悍な感じがしますが、JR四国色だと柔和な感じがします。




つづいて、他の車両と並ぶキハ185系の姿をご覧ください(すべて2025年2月撮影)。最新型の2700系の特急「南風」(アンパンマン列車)と並ぶキハ185系「剣山」(阿波池田にて撮影)。
「剣山」も土休日を中心に中間にキハ186形「ゆうゆうアンパンマンカー」を組み込むことがあります。3月15日のダイヤ改正後も走り、運転日は、徳島~阿波池田間を2往復します。

一般形気動車の1500形や1000形と並ぶキハ185系「剣山」(阿波池田にて撮影)。

一般形気動車の1000形と並ぶキハ185系「うずしお」(徳島にて撮影)。
上述の通り、キハ185系の「うずしお」運用は3月15日のダイヤ改正で廃止になるため、多くの方が撮影されていました。

ここからは、キハ185系の名物列車として、4両で走る「剣山」2号を紹介します。
ほとんどが、2両で運転されるキハ185系の特急ですが、「剣山」2号(阿波池田6時46分発)は4両で運転されます。

どちらも2025年2月、府中~石井間にて。
「剣山」2号の4両での運転は、ダイヤ改正後も継続されるようです。朝早いのが少々難点ですが、また撮影したいと考えています。

最後になりましたが、運用が減ってしまうキハ185系ですが、これから乗車や撮影を予定されている方も多いと思います。毎度の話で恐縮ですが、乗車や撮影の際には、ルールやマナーを必ずお守りいただきますようお願いいたします。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

おわり。


投稿者 めいはん

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