5700系
2006年6月、木曽川堤~黒田間にて撮影。
最高速度:110km/h、加速度:2.0km/h/s、減速度:3.5km/h/s、非常減速度:4.0km/h/s
制御方式:界磁チョッパ制御(5650形は界磁添加励磁制御)
台車(M):FS521A(5650形はFS521D)
台車(Tc):FS098A(5600形はFS098D)
旧国鉄の117系に対抗すべく、ラッシュ時の輸送力や混雑への対策をとりながらも、乗り心地や居住性を最大限高めようとして製造された車両。
先頭部は、運転士の安全と、客室からの前面展望の両方を追求したので、左右非対称の流線型となった。運転台と客室の仕切りは、柱を極力細くした大型のものが採用されている。
運転台後部の車掌側の座席には、親子3人で座れるよう幅が他の座席よりも少し広い座席が2脚設置された。後部からでも前面展望が楽しめるよう、座席の高さも配慮されている。
運転台後部以外の車端部は、ラッシュ時を考慮しロングシートとなっているが、それ以外の場所には座り心地の良い転換クロスシートが装備され、扉付近には名鉄で初めて折り畳み式の補助椅子が設置された。補助椅子は朝ラッシュ時以外は使用可能となっている。
この車両と同時に製造された5300系の製造終了後は、2扉転換クロスの車両は製造されていないので、名鉄最後の2扉転換クロスシート車になってしまった。
5701Fと5702Fは1989年に中間車2両(5600・5650形)を挟み6連となり、本線や犬山線~常滑線・河和線の急行で使用されていたが、2009年に再び4連となった。
捻出された中間車は、抜き出した4連で組成され、廃車となった5300系5313Fの運転台を取り付け、5601Fとなった。
2017年より廃車が始まり、2019年にすべての車両が廃車となった。
5701F・5702Fから捻出された中間車(サ5600型、モ5650型)に運転台を取り付け、5601Fとなった(2010年5月、神宮前にて撮影)。
運転台後ろに窓がないほか、先頭車の側窓の数(5701F~5705F・5300系が3枚なのに対し4枚)から、容易に見分けることができた。
車内(2007年2月撮影)。
<参考文献・サイト>
外山 勝彦(2020)「名古屋鉄道5700系・5300系のプロフィール」『鉄道ピクトリアル』№969 、pp.-62-73
Wekipedia「名鉄5700系」https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%8D%E9%89%845700%E7%B3%BB%E9%9B%BB%E8%BB%8A( 最終閲覧日: 2024 年12 月 23 日)